封印していた「恥ずかしい演奏」をついに紐解いた
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実は3年前の5月、師匠の指導者生活45周年記念の演奏会に出演させてもらった。下はその時の記録。
紀尾井ホールデビュー報告(前編)
紀尾井ホールデビュー報告(後編)
私の「交差点」、紀尾井ホールのロビー
昨夜、この演奏会にも一緒に出た門下エースのピアノの先生から、「45周年演奏会のDVDを貸してもらえないでしょうか?」というメールが来た。実は音源をYouTubeにアップした覚えはあるが、映像については記憶にない。「DVDなんてあったっけ? とりあえずCDは探してみます」とお返事。
で、今日、帰宅してからCDケースの中を探してみたけれど、それらしきものはない。「そうだ! 発表会のDVDと一緒に置いているのかも?」とDVD置き場を見てみると、未開封のケースを二つ発見した。
あぁ、思い出した‥‥。後日、演奏会のDVD、いただいたんだけど、とても見る勇気はなく、開封せずに放置していたのだ。
思えば、あの紀尾井ホールデビューは悲惨だった。J.S.バッハのトッカータ ホ短調 BWV914を弾いて、アレグロの部分で暗譜落ちするわ、フーガで引っかけまくるわ、散々だった‥‥。
しかも、あの時、同じ舞台に立ったのが、今をときめく牛田智大クン、角野隼斗クン&未来ちゃん兄弟、ショパンコンクールファイナリストの大崎結真さんと根津理恵子さん。はっきり言って場違い!だった。思い出すだけで冷や汗が出るわ。
門下の先生、音声ファイルを送ってほしいとのことなので、今日、恐る恐るこのDVDを開封。彼女の演奏をMP3ファイルに加工するついでに、自分の演奏をドキドキして見てみた。
「あちゃー。ダメだ、こりゃ」と赤面する時間が80%くらい。でも、20%は「ここはいいかも」と思う箇所もあった。時間は傷をいやしてくれるものだなぁ。
そうそう、国際アマチュアピアノコンクールに参加したのはこの年からだった。もう一度、紀尾井ホールのステージに立ち、この日の「落とし前」をつけたかったのだ。実現までには、そこから2年を要したのだけれど。
ま、もう時効というか、いい演奏をするための一里塚の記録として、DVDの映像をYouTubeにアップしてみた。お耳汚しになるかもしれませんが、どうじょ。
金子勝子ピアノブログ ステップbyステップ
著者/金子勝子
発行/ショパン社
自分の先生に、なかなか訊くことができない素朴な疑問や悩みに、師匠・金子勝子先生がズバリ本音で答えています。例えば、「二人の先生につきたいが、今ならっている先生に言い出せないのですが‥‥」「自分の先生のリサイタルのとき、楽屋に行ってもいいものでしょうか‥‥」「音大に社会人入学で自信が持てない‥‥」。ぜひ!